DV360(Display & Video 360)とは?
Google Marketing Platformのうちのサービスであり、Googleが所有する広告配信プラットフォーム(DSP)になります。DV360は Display and Video 360 の略でよくDV360と呼ばれています。旧DBM(DoubleClick Bid Manager)で2018年7月24日にDV360に名称が変更になりました。DBMは昔の名称になりますので、DV360と呼びましょう。
DV360(Display & Video 360)は、キャンペーンのプランニング、様々のクリエイティブサイズ、 オーディエンスデータの整理、在庫の発見及び購入(非常に在庫が多い)、キャンペーンの測定及び最適化を提供する単一のツールになります。出来ることが多いですが、複雑且つGoogle広告の中でも、若干特殊はプラットフォームだと思います。
また、DoubleClickとしてCampaign Manager(CM)という「デジタル広告の配信から効果想定までの一元管理を可能にするツール」ともDV360は連携が可能で、プラットフォームを跨いで管理が出来ます。
Campaign Managerのサマリ
- 配信管理 / レポート作成
- アトリビューション分析
- 配信検証(ブランドセーフティ)など
Campaign Managerの基本的な機能は以下で解説しています。
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Campaign managerとは?基本的な機能を解説
はじめに まずGoogle Marketing Platform(GTM)について各プロダクトを以下に纏めました。Campaign managerは、このGoogle Marketing Platfo ...
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DV360は、誰でもアカウント開設出来るものではないのと、Googleの営業さんがサポートに付いて頂かないと出来ない項目なども出てきます。よって、高度なことを行っている大手企業さん向けのプラットフォームになるかと思います。
DV360及びCampaign Manager(CM)で解決できる事
広告主の課題に対して、DV360 & Campaign manager(CM)で可能な事を纏めてみました。続いて記載する「DV360の特徴」とも関連してきますので、一読して頂ければと思います。
DV360の特徴
DV360の特徴を5点挙げさせて頂きました。DV360は様々なことが可能になりますが、DV360ならではの特徴を挙げさせてもらいました。(個人的に良いと感じた5点になります)
ポイント5点
- インベントリーの多さ(多様な広告枠への入札が可能。広告最大級)
- GDNと連携(GDNで活用したリマーケティングリストの共有可能)
- 豊富なターゲティング機能
- 多種多様なフォーマットが配信可能
- レポート機能(効果の可視化)
ここから少し深堀をして紹介していこうと思います。
1.インベントリーの多さ(多様な広告枠への入札が可能。国内最大級)
通常のデジタルの配信面以外にも、オーディオ、交通広告 / 屋外広告などのデジタルサイネージ、タクシー広告など、オフラインメディアへDV360から配信が可能です。Displayなどで言うと、GDNよりインベントリーが多いので、在庫がかなりあり、国内最大級と言われています。
2.GDNと連携
GDNリマーケティングのリストを同期が可能なので、元々GDNでリマーケティングリストを溜めている場合、DV360でも活用出来ます。
3.豊富なターゲティング機能
GDN同様、Googleのオーディエンスは勿論活用可能で、自社や第三者のオーディエンスリストを使用出来ます。詳細は、以下のDV360のヘルプページをご確認下さい。
https://support.google.com/displayvideo/answer/2949947?hl=ja
4.多種多様なフォーマットが配信可能
「インベントリーの多さ」の部分で説明しましたが、通常のデジタル広告面は勿論のこと、インパクトバナー(ビルボード)やSpotifyのようなオーディオ、交通広告 / 屋外広告のデジタルサイネージ、タクシー広告など、オフラインメディアへDV360から配信が可能になっております。前なら考えられなかったですよね、1つのプラットフォームから多種多様なフォーマットに配信が出来るのはなかったと思います。
個人的にオススメなのは、インパクトバナー(ビルボード)はオススメです。CPM buyingになりますが、今までは個別に買い付けるか、PMPですでに存在するようなメニューで出すことになっていますが、やろうと思えば媒体をリクルーティングも可能です。(ここは、Googleの営業さんのサポートがないと出来なかったと思います。)
配信可能なデジタルメディアのフォーマットを纏めてみました。ご参照までに。
▼DV360が持つデジタルメディアのフォーマット
5.レポート機能(効果の可視化)
DV360で配信している媒体、その他配信媒体をCampaign manager(CM)でトラッキングする事により、Googleの広告、その他の広告の効果を可視化し、同じ基準で評価することが出来ます。また、リーチ、アトリビューションに関するデータをCampaign manager(CM)で抽出し、メディアの効果を測定可能です。
昨今、広告主によっては、媒体レポートではなく第3者のトラッキングツール(Campaign managerのようなもの)のレポートしか評価しないと決めている広告主もいらっしゃいます。同じ基準で評価することが出来るのも特徴だと思います。(Campaign managerでトラッキングする前提)
以下のように連携することで、上記のようなことが可能になります。
在庫アクセスの重要性 ユーザーのモーメントを捉える
上記で説明しました通り、インベントリーが多いのがDV360の1つの特徴になりますので、同プラットフォームから1日のユーザーの行動に合わせて広告配信が可能だったりします。技術的に可能なお話をしておりますので、このままプランに活用するのはきちんとインサイトを分析し、戦略立案して頂く必要があります。あくまで、DV360でこのようなことが出来ます!という感覚でご理解頂ければと思います。
※コスメ好き ユーザーを例とします
8:30am 音楽を聴きながら通勤
配信先:Spotify(無料プランの場合、曲と曲の間に音声広告を配信)
ユーザーの特徴は以下です。
- 100%ログインユーザー
- ユーザーの6割は34歳以下
- 平均利用時間は1日2時間以上
- 通勤時間に一番音楽を聴いているユーザーが多い
- 男女比は52:48
11:55am ランチのために外出
配信先:PC, SPの枠を超え、交通広告、屋外広告への配信(※2019年より)
3:29pm 取引先へタクシーで移動
配信先:タクシーに設置された大画面・高精細のデジタルサイネージに広告出稿が可能
Taxi広告の特徴は以下です。
- 月間リーチ700万人以上 (のべ)
- 完全視聴率98%
- 一定金額以上のお申込みでブランドリフト調査実施可能
7:10pm 帰宅中にアプリで情報チェック
配信先:帰宅中にアプリで情報チェック
若年層に強いアプリ向け動画広告配信プラットフォームFIVEを活用して電車で帰宅中のユーザーにアプローチ!
8:45am 家でまったり(化粧品口コミチェック)
配信面:@cosmeでコスメの口コミをチェック
※@cosmeがProgrammaticに枠を解放している為、DSP経由で広告を配信可能
10:00pm お風呂に入りながらネットサーフィン
配信面:美容、ファッション、ライフスタイル関連のサイトを閲覧しているユーザーに動画広告を配信
※様々な美容・ファッション・ライフスタイル関連の媒体に配信が可能。掲載面は確認してみて下さい
その他情報(メディアの統合配信と管理)
複数の媒体をそれぞれダイレクトにbuyingした場合、フリークエンシーをコントロールすることは難しいです。場合よっては、コントロールが出来ないがため、過度に広告が配信されている可能性もあったります。
ここは個人的な意見ですが、フリークエンシーが過度になるのは、オーディエンスが狭い且つ媒体の重複が激しいときであり、過度に出てしまうのは可能性くらいだと感覚を持っています。(リマーケティングのみの配信は別です)。Campaign managerやニールセンのDARでキャンペーンのトータルフリークエンシーを確認していますが、過度になった経験がありません。
とは言え、複数の媒体を跨いで、フリークエンシーを管理したいプランナーもいるかと思いますので、以下に纏めてみました。ご参考までに。
※複数の媒体をそれぞれダイレクトにbuyingした場合
※DV360で配信管理を行う事でメディアを跨いでフリークエンシーを制御した場合
まとめ
- DV360(Display & Video 360)は特徴が色々あるが、大企業向けプラットフォーム
- DV360(Display & Video 360)とCampaign managerを連携し、トラッキング可能